伊豆七島のひとつ、新島に、渥美清さんがいました。「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」のロケ。
新島港から新島空港へ移動するために沖交通のタクシーを拾った渥美さん。
搭乗まで時間があったんで運転手の沖さんに
「なにか食べれるところない?」
尋ねられて沖さん、『うちは民宿やってるから来るかい?』
「行きましょう」ってことで二人は「民宿沖」へ。
沖さん手作りの、おいもの素揚げをパクパクと食べた渥美さんは、
楽しいひと時のお礼にと直筆サインを残して機上の人に。
「松田さん、うちのおやじは昔、渥美清をタクシーに乗せたんですよ!」
『まじっすか?一度生でお話をお聞きしたいなぁ。』
ロケ写をしながら島を観光させてもらい、
民宿沖へ。(※そのときの様子はここをクリック)
民宿沖は当時のまま。おやじさんもお元気で、当時の様子を島訛りの温かい言葉で教えてくださいました。実に楽しいひと時。
「いも食べるか?」とおやじさん。
『はい、ぜひいただきます』と、例のおいもの素揚げ。うまかったなぁ。
『あ、これ渥美清さんの直筆サインですね。あまりサインを書かない人なんですよ。』
「さっと書いてくれたよ」
『うわ、すごいなぁ』と、どきどきしながら眺めたものです。
息子くん夫婦が奈良に遊びに来ることに。
「奈良に3泊予定なんで、いろいろ頼みますよ!」
『任しとき!』ってことで、当日夕方、近鉄奈良駅近くのホテルで一年ぶりの再会。会うやいなや、
「出がけにおやじが、『好きな人の所にあった方が良いから持ってってやりな』って言うんで預かってきました。どうぞ」と、リュックから出てきたのは、
あの渥美清さんの直筆サイン!
『え?これ!?』1秒で涙があふれた54歳理容師。一生の宝物が出来ました。
・・・三度目のアレのアレを達成したとき、このサインはどこへ行くのだろうか・・・・