38年後にアレがアレした

阪神タイガースが1度目のアレのアレを達成した1985年、

伊豆七島のひとつ、新島に、渥美清さんがいました。「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」のロケ。

新島港から新島空港へ移動するために沖交通のタクシーを拾った渥美さん。

搭乗まで時間があったんで運転手の沖さん

「なにか食べれるところない?」

尋ねられて沖さん『うちは民宿やってるから来るかい?』

「行きましょう」ってことで二人は「民宿沖」へ。

沖さん手作りの、おいもの素揚げをパクパクと食べた渥美さんは、

楽しいひと時のお礼にと直筆サインを残して機上の人に。

この、沖さんの息子が散髪屋で僕の友達なんです。

「松田さん、うちのおやじは昔、渥美清をタクシーに乗せたんですよ!」

『まじっすか?一度生でお話をお聞きしたいなぁ。』

てことで、2022年、私は新島・民宿沖にお邪魔しました。

ロケ写をしながら島を観光させてもらい、

民宿沖へ。(※そのときの様子はここをクリック

民宿沖は当時のまま。おやじさんもお元気で、当時の様子を島訛りの温かい言葉で教えてくださいました。実に楽しいひと時。

「いも食べるか?」とおやじさん。

『はい、ぜひいただきます』と、例のおいもの素揚げ。うまかったなぁ。

『あ、これ渥美清さんの直筆サインですね。あまりサインを書かない人なんですよ。』

「さっと書いてくれたよ」

『うわ、すごいなぁ』と、どきどきしながら眺めたものです。

阪神タイガースが二度目のアレのアレをやった2023年、

息子くん夫婦が奈良に遊びに来ることに。

「奈良に3泊予定なんで、いろいろ頼みますよ!」

『任しとき!』ってことで、当日夕方、近鉄奈良駅近くのホテルで一年ぶりの再会。会うやいなや、

「出がけにおやじが、『好きな人の所にあった方が良いから持ってってやりな』って言うんで預かってきました。どうぞ」と、リュックから出てきたのは、

あの渥美清さんの直筆サイン!

『え?これ!?』1秒で涙があふれた54歳理容師。一生の宝物が出来ました。

・・・三度目のアレのアレを達成したとき、このサインはどこへ行くのだろうか・・・・