監督 マキノ雅弘 主演 森繁久彌
2015年の1月にも、同じ原作の映画を観たんです。殺陣師団平。これは良かった!主演の中村鴈治郎(中村玉緒さんの父)の演技がもう、筆舌に尽くしがたいうまさ。こんな傑作はそうは出会わない、と、言葉を極めて褒めました。
今回は、それより7年前の作品で、監督はマキノ雅弘。マキノ一族と言えば日本映画界に巨大な影響を残した一族で、雅弘の息子・正幸は沖縄アクターズスタジオ主催者で有名。
で、主演が名優・森繁久彌。 この二人が組んでこの原作をやったらどうなるのか楽しみで借りてみました。
いやぁ、もう、サイコーですね。やはり森繁は天才です。中村鴈治郎がはまった団平役は、その7年前にすでに森繁にはまってた。さらには、女房・お春の山田五十鈴。これまたうまい。まぁこの人の演技が達者なのは重々承知でしたが、無学文盲の夫を支える勝気だけど優しい髪結いさん。二人を見てると、めっちゃいい夫婦なんです。「あぁ、嫁さんを大事にしたろっと」って思っちゃいますよ。
で、その髪結いで面倒見てもらってる貰われ子で髪結いの弟子・お菊が左幸子。これまた達者!極道物の団平が京都で身寄り失くしたお菊を引き取って面倒を見てるがちょっと秘密が、、、という原作もとっても上出来です。
日本映画って、なんて素晴らしい時代を過ごしたんでしょう。なんて素晴らしい人材に恵まれてたんでしょう。彼らの事績は埋もれさせとくには惜しすぎる!21世紀を生きる我々で、しっかりと味わいましょうよ!
この作品、超おすすめです。