30年たっちゃったVOL4

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小さいころ、父の仕事場に顔を出すのが好きでした。珍しいものがあってテレビがついててエアコン効いてて、過ごしやすい空間だったから。ただ、父はあまり歓迎の顔はしませんでした。ちょこちょこ邪魔するのがお客様の迷惑になると感じていたからでしょうね。

 

子供なので、怖い顔の父を横目に待合にいる近所のおじさんと話をしています。

「けいちゃん(わたし)も、おっきなったら散髪屋になるんか?」

決まって私は「うん、なる」

 

と答えました。その瞬間、父の怖い顔が一瞬緩むのを知ってたからなんです。

「おぉ、えらいなぁ。けんちゃん(父)、これで安心やな」

「いや、なかなか。」少し笑ってる父。

 

散髪屋さんになる意志があったわけではなく、大人を喜ばしたい子供特有の軽口だったはずが、洗脳効果とでもいうのか徐々にその気になっていくんですよね。

 

小学5年のある夜、父が「喫茶店いこか」と。二人で駅前の喫茶店に行き差し向かいで、

「おまえ、将来散髪屋になるんか?」

と聞かれ、「うん、なる」

その時「あ、言うてしもた。」と、引き返せない線を踏み越したと実感したんです。

それからはもう、一本道。

 

高3の夏休み、周辺が受験体制で忙しい時期、専門学校に行くと決めてたわたしは家でゴロゴロしていました。そこへ、すでに理容師になってる兄がきて

「おまえ、大学行ってもええねんぞ」

「・・・・?あ、そうなんか。。。」自分にはもっと道があるんだって気が付いたんです。

けど、受験するには遅きに失しているし、勉強したいわけでもないし、と、2秒くらいぐらついて、で、やっぱり、一本道に戻りました。

思えば、人生を決める岐路なのにその決定はぜんぜんでかくなかったなぁ、、、。まぁ、1億人もいるんだし、中にはそんな人がいてもいいんじゃないでしょうか。

 

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